形態
頭はヘビのような形で、口は大きく、眼の後方まで裂けています。口ひげはありません。体は細長く、円筒形をしています。背びれと尻びれの基底部(付け根)は、とても長くなっています。
体色は背面が茶褐色~緑がかった褐色で、腹部は白色をしています。体側には縁取りのある斑紋があり、二列に並んでいます。
(右画像:カムルチーの頭部のアップです。口の大きさがわかります。)
→各部の名称を見る(ひれの位置や模様など)
産卵
産卵期は、春から夏にかけてです。 オスとメスが共同で水草やゴミを集めてドーナツ状の浮き巣を作り、その中に浮遊性の卵を産みつけます。 オス、メスともにしばらくは巣の下に留まり、卵や産まれたばかりの子どもたちを保護します。
(右画像:カムルチーの稚魚です。このサイズでは、まだ集団生活をしています。)
生活
仔魚の頃は巣を離れても群れで過ごし、成長につれて群れを離れ、単独で生活するようになります。
湖や池、流れのゆるやかな河川や水路などにすみ、水草のよく茂っている場所を好みます。
エサは魚やカエル、大型の甲殻類などで、時には水鳥の雛やネズミを食べることもあると言われています。
カムルチーの原産地はアジア大陸の東部で、日本には1920年代に朝鮮半島から移入されました。
カムルチーには上鰓器官と呼ばれる器官があり、直接空気を吸い込む空気呼吸ができます。そのため、溶存酸素(水に含まれる酸素)が少ない水域でも、カムルチーは生活することができます。
要注意外来生物指定の理由 肉食性の大型淡水魚で、その食性により在来の生態系に影響を及ぼす可能性があります。
要注意外来生物:飼養等の規制はありませんが、自然界では生態系に悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、利用している個人や事業者等に対し、正しい取扱いをお願いしている外来生物です。
メモ
カムルチーの体内には顎口虫という寄生虫が多いため、生での調理は避けるべきです。
|