概要
山野や林縁、路傍に生育する、つる性の多年草です。
日本での分布
北海道から九州に分布します。
特徴
地下茎が長く横にはっています。葉は太ったハート型で、5~12cmです。珠芽(しゅが、またの名を、むかご)をつけることがあります。むかごとは、芽が栄養分を蓄えて球状になったもので、本体から落ちると、そこから新たに発芽します。一見、果実のように見えますが、違います。
花と実
雄花と雌花を別々につける雌雄異株(しゆういしゅ)です。花は黄緑色で非常に小さく、穂状花序(すいじょうかじょ)につけます。雄花は上向きに立ち、雌花は垂れ下がっています。実は上向きに付き、種は楕円形で片側にうすい翼(よく・・・羽のようなもの)がついており、風に乗って飛ばされます。
見分け方
ヤマノイモとよく似ています。見分け方は、ヤマノイモの葉は、細い尖ったハート型で、ほとんど対生(対に生える)していますが、オニドコロの葉はヤマノイモより円に近いハート型で互生(交互に生える)します。また、花の見た目がまったく違います。
メモ
ひげ根をたくさんつける事を老人のひげにたとえて、「野老(ところ)」と呼ばれるようになりました。古来から、正月に長寿を願って根を床に飾る風習があります。
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