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スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)   スクミリンゴガイ
(別名:ジャンボタニシ)

中腹足目リンゴガイ科
学名:Pomacea canaliculata
殻高:約80㎜
要注意外来生物

 

特徴
水生植物の繁茂した場所に多く生息している巻貝です。 俗名をジャンボタニシといいますが、本来のタニシ類とは全く違った種です。極めて大きく、縦・横の比率が同じくらいの丸型の殻をしています。
南アメリカ原産の外来種で、食用として日本に持ち込まれたのが野生化したものです。現在では日本各地でその姿を目にするようになりました。
寿命は3~5年ほどですが、寒さに弱く、冬季に土に潜ることができなかった個体は、そのまま凍死してしまいます。

食性
植食性で、様々な種類の植物を食べます。特に新芽のような、まだ軟らかくみずみずしい部位を好みます。成長して繊維質になった大きな植物を食べることはあまりありません。

繁殖方法
4~10月にかけて、雌雄での交尾が行われます。メスは、どぎついピンク色をした卵を、水田や用水路の壁などに産み付けます。 ジャンボタニシの卵は、水中ではふ化できないため、ふ化の前に卵が水に落ちてしまうと、子貝は卵からかえることができません。

 
  児島湖沿岸の壁に産み付けられた、スクミリンゴガイの卵です。親貝は、水から上がって乾いた場所を選んで卵を産みます。→ スクミリンゴガイの卵  
 

要注意外来生物指定の理由
旺盛な食欲で、水草や水田のイネを食い散らし、生息地の植物群に大きな被害を与えることが懸念されています。また、スクミリンゴガイとの競合に敗れた他の貝類などが、その環境から駆逐されてしまうのではないかとも言われています。
生命力が強く、天敵と呼べる種もいないため、一度繁殖してしまうと、完全に排除するのは極めて困難です。岡山県では特に広く繁殖しており、農家への被害なども大きいため、産み付けられた卵を駆除するなどの対策が講じられています。
要注意外来生物:飼養等の規制はありませんが、自然界では生態系に悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、利用している個人や事業者等に対し、正しい取扱いをお願いしている外来生物です。

 
  調査隊員 実際に飼育してみると、スクミリンゴガイの食欲が、どれだけ激しいものかが分かります。水草をひとつかみ与えても、翌朝にはきれいさっぱり無くなっているほど。田んぼで嫌われている訳が分かります。  
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