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カクツツトビケラ属の一種   カクツツトビケラ属の一種
トビケラ目カクツツトビケラ科
学名:Lepidostoma sp.
体長:6~10㎜(幼虫)
生息域:山地渓流、細流

 

特徴
流れのゆるやかな場所の、落ち葉の堆積した水域に多く生息する、トビケラの仲間です。
頭部と胸部は茶色の固いキチン質に覆われています。多くの種では、やわらかな腹部の各体節から糸状のエラが伸びており、これを呼吸に用います。
カクツツトビケラ属の幼虫は、きれいな四角柱の形の巣を作り、その巣を携帯して生活します。巣の材料となるのは、幼虫が小さいうちは砂粒が主ですが、成長するにつれ、多くの種では、四角形の小さな落ち葉のかけらを用いるようになります。

 
  カクツツトビケラの巣。一見すると、小石で作ってあるのかと思えるような、しっかりとした作りです。石の裏に、よく張り付いています。→ カクツツトビケラの巣  
 

食性
腐食性で、水底の落ち葉を主に食べます。
ただ、死がいや緑葉なども餌にしている可能性が指摘されています。

繁殖方法
種によって、成虫が見られる期間は異なっています。いくつかの種では、春から秋までの長期間にわたって成虫が見られるため、年に2世代ほどのサイクルが形成されているものと思われます。

 
  カクツツトビケラのサナギ。硬いキチン質だった頭部は柔らかな肉質になり、顔つきもすでに成虫へと近づいています。2月撮影。→ カクツツトビケラのサナギ  
 
  調査隊員 誰に教わるわけでもないのに、人が作ったみたいにきれいな四角柱の巣を作ることができるのは、なんとも不思議なものです。ちなみに、「カクツツ」トビケラの仲間でも、四角柱ではなく、丸い円柱形の巣を作る種類もいます。  
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