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ヒゲナガカワトビケラ   ヒゲナガカワトビケラ
トビケラ目ヒゲナガカワトビケラ科
学名:Stenopsyche marmorata
体長:約40㎜(幼虫)
生息域:流れのある河川

 

特徴
砂礫(されき)の河床に多く生息する、トビケラの仲間です。
ヒゲナガカワトビケラの幼虫は、トビケラの仲間の中でも大きな体をしています。頭部が際立って細長い形をしているのが特徴です。
ヒゲナガカワトビケラは、石と石の間に巣を作ります。巣の入り口に、自分の分泌した糸を使って網を張り、エサを引っかけます。この網はシマトビケラ科の幼虫のものと違い、形も網目も乱雑なものです。

 
  ヒゲナガカワトビケラの頭部を拡大した写真です。→ ヒゲナガカワトビケラの頭部  
 

食性
雑食性で、網にかかった藻類、落ち葉、有機物などを食べます。

繁殖方法
ヒゲナガカワトビケラの繁殖サイクルは、地域によって異なります。寒冷な地域では年に1回羽化しますが、岡山県では初夏と秋の2回にわたって羽化し、交尾と産卵を行います。
ヒゲナガカワトビケラは、普段利用する巣とは別に、サナギになる際にも巣を作りますが、こちらは全く乱雑でなく、緻密に作られたきれいな形をしています。

 
  調査隊員 昆虫食の発展した長野県のある地方では、ヒゲナガカワトビケラやカワゲラの幼虫を「ザザムシ(ザザ=川のせせらぎの音、つまり流れのある川にいる虫、という意味です)」と呼んで、昔から佃煮にして食べているそうです。日本ではマイナーな食文化ですが、昆虫を貴重なタンパク源としている国・地域は多くあります。  
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